研修内容

ファーストステップ研修について

 現在の高齢者介護は「小規模ケア」が主流になりつつあります。小規模ケアにおいて重要な役割を果たすのは小グループのリーダー役の職員です。国においても介護保険制度見直しの中で、高齢者介護分野の介護福祉士のキャリアアップ施策について検討が行われ、ファーストステップ研修は、介護福祉士取得後2~3年後の介護職員を対象として、施設・グループホーム・訪問介護・通所介護・小規模多機能などの事業種類を問わず「質の高い小規模ケア」を実施するための「小グループリーダー」の基本的能力開発と位置づけられています。当法人ではキャリアアップの検討委員会にも協力し、その趣旨に沿ってプログラム開発を行ってきました。そして、研究協力施設のご協力をいただきながら、実際の介護場面の映像などを教材とした演習、介護場面や部下へのコーチングを題材としたロールプレイなどの新しい研修手法を取り入れ、ケアの基礎となる「尊厳」や「倫理」の理解、個別ケアに必要なコミュニケーションの理解と実践について、効果的なプログラムを開発いたしました。昨年度は全国社会福祉協議会のモデル事業が実施され、当NPOもプログラムの認証を受けて、「個別ケア領域」の研修(6日間36時間)を京都で開催し、受講者から高い評価を受けることができました。

個別ケア研修・新任職員研修について

 個別ケアの実現を目指して、介護職員のレベルアップと職場への定着を図るための研修として、ファーストステップ研修開発のノウハウを活かして開発いたしました。個別ケアや認知症ケアにおける「尊厳や倫理」、「介護の振り返り」、「介護におけるコミュニケーション」をテーマとした2日間の研修プログラムとなっており、対象は1~10年程度の経験者と幅広く適用可能です。個別ケアに関する講義、映像を中心とした演習、ロールプレイによるコミュニケーションの実習を2日間(10時間)で行います。昨年度、青森において実施して、非常に高い評価を受けることができました。  また、個別ケア研修については、新任職員向けに内容を編集した「新任職員研修」プログラムも開発しております。新任職員向けにわかりやすく「高齢者の尊厳」、「介護職の倫理」、「認知症ケア」、「介護場面でのコミュニケーション」について、映像を使った演習やロールプレイを実施するプログラムとなっています。

経営車座会議にについて

 毎回、テーマに応じたスペシャリストをゲストとしてお招きすることを予定しています。昨年度は内閣府官房審議官(元厚生労働省老健局総務課長)の山崎史郎氏をゲストにお招きし、今後の介護事業・施設の経営と人材育成について、忌憚のない意見交換が行うことができました。